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自己嫌悪でちょっとしょんぼりする主と
すこし優勢な陽介
※ネタメモというか、散文なんでいろいろgdgd。
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真鍋の悪ふざけに付き合うのは正直しんどいな、と陽介は自分の手元に視線を落とした。
手首は擦れて赤くなっている。
ほぼ無理矢理に押し広げられたそこは切れているのかぴりぴりと鋭く痛んだ。
拘束から解放された陽介はベッドの上、だるい身体を反転させて、真鍋に背を向け、一度深く溜息をついた。
「……ごめん。ちょっと理性飛びかけてた、俺。」
かしかしと頭を掻く音と、謝罪の言葉が背中に降ってくる。
先ほどまでの肉食獣の様な…恐怖を感じさせるほどだった彼は、今はどこにもいない。
「マジで、俺食われるかと…。…あー…いいや、もう。」
本当に反省してるのだろう、肩越しに振り返って真鍋を見上げた陽介は、眉尻を下げて、しょんぼりした様子の彼の表情に、思わず苦笑を漏らしてしまった。
きれいな顔なのに…。
「…なんつーカオしてんだよ…。謝んならやるなよ…。」
「……」
真鍋は黙ったまま。
かわりに伸ばされた手がするりと肩に触れた。
つい、と引かれて。それから抱きすくめられる。
ゆっくりと、しっかりと。
ずくん、と一度。心臓が跳ね上がったような気がした。
顔が熱くなる。
ふい、と顔を逸らすと、機嫌を伺うかのように真鍋の唇が頬に触れてきた。
ちゅ、ちゅ。と小さく音を立てながら唇がすべって行く。
頬から耳のうしろへ、耳のうしろから首筋へ。
陽介は暫く真鍋のしたいようにさせていたが、
だんだんじれったくなってきて、思わず腕を上げ、自分を捕らえたままだった腕をゆっくりと解いた。
「そんなキス…いやだ。」
「じゃあどんなキスがいいの。」
くるりと身体を反転させて、陽介は少し不機嫌そうな顔を露呈させて真鍋を見た。
「…真鍋のクセに。わかんねーの?」
「…お前な…。いや、そうじゃなくて…。」
一瞬だけ、唇にキスを落として、また身を引く。
「さあ、言って、陽介。」
今度は額にやさしいキスが降ってきた。
「お前がしてほしいところ…全部にキスするから。」
陽介は面食らい、それからかっと顔を紅潮させた。
真鍋のその言い方はまるで、母親に叱られた子供が縋ってくるかのようだ。
ごめんなさい。好きだから…。愛してるから。いっぱいキスするから…。
「…ば、ばっか、やろ…。そ、ンっ……」
抗議の言葉は、真鍋の唇によって封じられた。
すぐに離れた唇は、触れたまま頬へ滑る。
「な…。言って…。」
ちゅ、と頬にキスをする。
「……陽介…。」
耳を擽る甘く掠れた声。もういちど唇を奪われ、陽介は一瞬、息することを忘れる。
「…もう一回。」
ここ、と唇に指で触れて、陽介がようやく口を開く。
「…いい、って言うまで…。キスしろよ…!」
搾り出すような声で言って、それから真鍋の首を掻き抱いた。
「陽介…」
名前を呼んで。
頬、額、鼻筋、唇。
顎、喉…。鎖骨をなぞって肩。
二の腕を滑って、手を取る。
それから、まだ赤い手首…手の甲、指先。
薄い胸を通って、また一度唇へ戻ってきた。
「ようすけ…」
低くて甘くて、ちょっと…いやかなりエロい。
心地良く身体に染み渡る俺の大好きな声。
卑怯すぎんだろ、さっきから…そんな声で俺の名前…呼ぶなんて。
「は…、ッ…」
触れて、離れるたび。陽介の息が上っていく。
真鍋の唇が触れるところが全て甘い疼きとなって熱を持ってくる。
陽介は目を細めて、近づいてきた真鍋の顔を見上げる。
伏せられた目とまつげに見惚れた。
ずきずきと甘く疼き続ける胸が助けを求めるかのように
陽介は噛み付くみたいに、薄く開いた真鍋の唇にキスした。
「もう、いいから…。もう一回、抱いてくれねえ…?」